韓国の大統領2019/05/17 23:01

北朝鮮に食糧支援をしようとして、人道支援だからという建前でアメリカや日本の容認を得たのに、当の北朝鮮から罵倒されるという、どうにもならない韓国の大統領。

そもそも、アメリカ、日本、韓国は国際法に違反して核開発をしてミサイル実験を繰り返す北朝鮮をテロ国家と見なす共通認識を持って、軍事同盟を組んでいる味方同士であるわけです。仮想敵国は北朝鮮。

文在寅は民族統一をスローガンの一つに掲げて北朝鮮との対話を重んじ、38度線の緊張を解こうという姿勢で大統領に選ばれた人です。
そもそもが矛盾の中にあるのです。変わらず危険な国と見なして警戒を続けている日米の姿勢に同調せず、経済制裁措置に従わずに内通者のような振る舞いを続けています。

文大統領の成り立ちを思えば、極めて自然な流れだと思います。
北との仲介役というのが失敗に終わってしまった今、文大統領は米日韓の「3国同盟」の一員である意思を失っています。
内通や裏切りをやらないと、自分の主義主張を維持できません。

日米韓の枠組みに残りつつ、北との融合など出来るはずがないのです。北から見れば口先で色々言っても、お前はアメリカや日本の同盟国じゃないか、と言われれば返す言葉もないのです。

民族統一にしても、韓国の豊かな国民生活を多くの北朝鮮の国民が知るところになれば、北朝鮮では支配者層は駆逐されます。よくも騙してくれたな!という国民の怒りによって指導者は吊るされるのです。クーデターです。独裁国家の終焉はそんなものです。

だから、金正恩は南北統一など安易に受け入れるわけがないのです。国民に対して自由主義経済の豊かな生活に関する情報を厳しく遮断している国がいきなり門戸を開くわけがありません。

文大統領は最初からゴールの無い日々を生きる運命にあったのです。どうしようもありません。意思を貫くのであれば、アメリカや日本と政治の上で一線を画す必要があります。必須条件です。それからであれば、北は少しは信用してくれるかもしれませんが、だからといってよい未来は描けそうにはありません。

半導体分野などの勢いで一気に先進国化して経済的に潤ってきた新興国の大統領が、同一民族だからという理由だけで貧困にあえぎ、核の威力を背景にして脅し外交する国と冷静に対話など出来るはずがないのです。

仮に、ベトナムでのアメリカと北朝鮮の会談がうまくいっていたとしても、韓国が民族統一だとすり寄ってくる事は金正恩の望むところではなかったと思います。
板門店でK-POPを大音量で流して北を刺激していたのはついこの間まで当たり前の事でした。北朝鮮は脱北者を見つけたら問答無用で銃で狙い撃ちにしていたのです。
実際のところ、今も当時と何も変わっていない事を韓国は知るべきです。韓国にとって北朝鮮はイデオロギーが対立している上に、国際法に反して核爆弾を振り回して興奮状態にあるのです。

簡単に握手ができると考えているようにしか見えない韓国大統領の愚かさを、誰かに厳しく諫めて頂きたいところです。